院長コラム

豊かな人生を実現するマインドフルネス

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マインドフルネスは手軽にできる健康増進法

マインドフルネスという言葉は、ここ数年よく耳にするようになりました。

 

簡単に説明すると、マインドフルネスとは”今この瞬間に注意を払う”という意味ですが、実際には瞑想や呼吸法により健康を維持する手段のことを指します。

 

私も健康増進や集中力を上げたいとき、また高いエネルギーを保ちたいときに、手軽にできるので実践しています。

 

また最近では精神科医療の現場でも、マインドフルネスは使われるようになってきました。

 

精神科の薬物療法と併用して、新たな心理療法として用いられます。

 

認知行動療法で改善しない人でも効果が期待できる

 

心理療法といえば認知行動療法といって、認知の歪みを改善するメゾットが有名ですが、認知行動療法ではうつ病や神経症が改善しない人もいます。

 

というのも認知行動療法では今までの自分の考え方を認知の歪みとして認識し、そこに対して変容を加えていく訓練の繰り返しなのです。

とても優れた心理療法なのですが、今までの自分が築いてきた個性を変える作業はとても辛いことでもあります。

これまでやってきた自分のやり方を手放せない人や、他の考え方をなかなか受け入れられない人は治療がうまく進みません。

でも自分の性格を手放せないのは当然のことで、わがままでも何でもないのです。

 

私個人的には”認知の歪み”という言葉はあまり好きではありません。

その言葉で、今までの人生を否定されたような気分になる人もいるでしょうし、そもそも”正しい認知”そして”正しい感じ方”なんてものは万人に共通するものが存在するのでしょうか?

日本に人が1億人いれば、1億通りの価値観があって当然です。

 

ただ認知行動療法を全否定しているわけではなりません。

実際に認知の歪みを認めることが出来て、治療がスムーズに進んで救われる人もたくさんいます。

しかし、そうでない人の価値観が否定されるべきではないし、その人たちにも何らかの救いの糸口があるはずなのです。

 

マインドフルネスってどうやるの?

そこで第三世代の認知療法と言われて登場したのが、マインドフルネスです。

団体によって呼び方が違い、マインドフルネス認知療法だったりマインドフルネス心理療法だったりいろいろですが、

ここではあえてマインドフルネスというふうに書かせてもらいます。

 

私はマインドフルネスも長年実践しましたし、さらにその元となったヴィパッサナー瞑想も合宿に参加して実践してきました。

 

そのうえでマインドフルネスを構成する3本柱は、以下の通りと考えています。

①瞑想(呼吸法)

②感情や動作に気づきを入れる

③日記を書く

 

これらを実践できれば、高額なセミナーに行かなくてもマインドフルネスは自宅できます。

セミナーの主催者や精神科医の先生方の中には「マインドフルネスは指導者がいないと実践は難しい」と考える人もいますが、

それは人それぞれです。

 

ネットの情報や書籍・DVDで習得できる人もいれば、セミナーに行って自信をつけてやっと習得できる人もいるでしょう。

まずは、なるべくお金をかけずにやってみることをお勧めします。

 

①瞑想(呼吸法)

これは一日のうちどこかで集中して瞑想をする時間を持つことです。

全く未経験の人はとりあえず5分を目標にして、達成するごとに15分、20分と伸ばしていくといいでしょう。

呼吸をゆっくり行い続けることで、自律神経が整って心と体は緩みます。

長くできるようになると、リラックス効果を感じることが早くできて、脳もリフレッシュされます。

 

ただ最初のうちは5分やっているだけでも、雑念が浮かんだり、イライラや焦りを感じることもあるかもしれません。

そして自分には瞑想は向いてないと思い込み、辛くてやめてしまう人も少なくないでしょう。

 

しかし、瞑想中に雑念が浮かんだり、イライラや焦りを感じることは、ごく普通の反応ですしむしろそれでいいのです。

 

例えば雑念が浮かんだら雑念を消そうとしたり、雑念を抱いたことを反省したりしないでください。

雑念が浮かんだら「あ今私、雑念が浮かんだ」と頭の中で気づきを入れてください。

何度も雑念が浮かぶ人は、これを何度も繰り返してください。

こうして自分を客観視する練習をすることにより、雑念やイライラは自然と減っていきます。

 

②気づきを入れる

これは日常生活全般で、瞑想中と同じようなやり方で気づきの入れることです。

例えば、食事をしているときにゆっくり味わって食べると、甘さや苦さ、しょっぱさをじっくり感じることが出来ます。

そんな時に「甘い」「辛い」「口に広がる」などの感覚を頭の中で唱えるのです。

これと同じように、人に嫌なことを言われて傷ついたりしたときに、

「嫌悪」などと頭でつぶやき、場合によっては怒りの感情を感じることがあります。その時は「怒り」と気づきの言葉をいれます。

日常生活で抱いたネガティブな感情を、決して消そうとしないでください。ただ気付きを入れるだけでいいのす。

仏教ではこれらの気付きを入れる行為を”サティ”と呼び、瞑想の世界では”マインドフルネス”と言います。

地味な行為ですがこれが自我を手放す練習になり、余分な執着を捨てるための基本的な訓練になります。

言ってみれば、この気づきを入れる練習こそ、あらゆる苦しみから脱却することにつながる最強のメゾットなのです。

 

③日記を書く

これは認知行動療法でもやっていることですが、マインドフルネスの場合はその日の最後に日常生活であったこと、感じたことをありのまま記す気づきの日記を書くのです。

人間は口で発することより、文章にして書いたほうが物事が客観的に整理できるものです。

たとえ、その日記を後で二度と見返すことが無くても、ひたすら書き残すことで気づきの効果は大きく得られます。

私は今でもマインドフルネスを継続していますが、当初から日記が苦手だったのでサボったり、文章が短かったりすることが多かったです。でも瞑想と日常生活での気づきに関してはしっかり習得しました。

 

全てを完璧にやろうとは思わなくていいのですが、体調が悪かったり症状が強く出ているときは、上記の①~③を1年くらい腰を据えてじっくり続けれるといいでしょう。

身体的効果と精神的効果が期待できるマインドフルネスは、身に付けると一生の宝になります。

 

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