疲労対策コラム① 「疲れたから休みます」が言える世の中

体が疲れると心身にいろんな影響が出てきます。

疲れたら自律神経のバランスも崩れ、ホルモンが正常に分泌されずキレやすかったり、落ち込みやすくなったり、

また免疫力も下がり、病気に対する治癒力も下がります。だから疲れている人はよく風邪をひきます。

これらは概ね世の中で言われていることですが、

わかっていながら、多くの人は疲労対策ができていません。

特に日本は「疲れたから休みます」と言って、会社や学校を休む事は難しい風潮です。

そんな理由で休んだら

「あの人はなんて甘い人間なんだ?」

「これだからゆとり世代は‥」

なんて言われて失笑されそうです。

でも「疲れたから休みます」と言えるようになることは大切です。

この記事では、疲労に焦点をあてて、対策の大切さを綴っていこうと思います。

 

疲労とは何か?

「これは疲れなのか?」

「いやいや、気のせいだろ?」

そんなふうに迷うことありませんか?

多くの人は自分は”疲れていない”と思い込みたいです。

だから疲労のサインをなんとなくわかっていながら、見て見ぬふりをして過ごしてしまいます。

そこで疲労とは何か?ということをしっかり認知することで、疲労に対して早めに予防策を講じることができます。

日本疲労学会で定義されている疲労の定義とは、

「過度の肉体的及び、精神的活動、また疾病によって生じた独特の不快感と、休養の願望を伴う肉体の活動能力の減退した状態である」

出典:日本疲労学会ガイドラインによる疲労の定義

とされています。

毎回思うんですけど、ナントカ学会による定義って、、

ちょっと小難しく書かれてますよね…。

3回くらい読み返したら概ね理解できると思いますので、ちょっと読み返してみてください。

素直に読み返すと、まぁ当たり前のことを言っているとわかると思います。

50メートルを全力で走った直後に同じ距離を同じ速さで走りきることって難しいと思います。

つまり、運動することで肉体は体力を消耗し、能力が低下します。

また、休みの日に、朝1番にパソコン作業をするのと、

平日の仕事でハードワークをこなした後にパソコン作業をするのでは、頭の回転が全然違うことを感じれると思います。

または就職の面接の後って、何故か肉体労働などしてないのに体がぐったりしますよね?

実はこれ、「体にずっと力が入っていた」ということに気づくからです。

まとめると、体を動かしたり頭を使ったりすることで、本来持っている能力が下がった状態にあることが”疲労”の正体です。

ちなみに現代人の多くは、肉体的疲労というよりは、頭を使うことや気を使うことによる疲労で、体が疲れていると感じる場合が多いです。

だからこれからは、

「私は大して動いてないのに疲れているから体力のない人間だ」

と落ち込まないでください。

頭を使ったり、気を使ったりすることで疲労を感じる事は当然のことだからです。

 

 

疲労を放置するとどうなる?

ここからは少し脅しのような話になってしまいますが、疲労を放っておくとどうなるのか?

についてお話ししていこうと思います。

概ね想像できると思いますが、

最初に結論だけ言っておくと、疲労を放置しておくと病気になります。

何の病気になるのか?

というのは一概に言い切ることができず、個人の体質によるところです。

1つ言える事はみんなが思っているより、

“あらゆる病気”

につながることです。

風邪や腹痛のみならず、肺炎や心臓疾患、脳血管疾患、うつ病などの精神疾患、

また医学では治療法が確立していないようないわゆる難病(慢性疲労症候群など)と呼ばれる病気にもつながると言われています。

 

人間の体には3つのコントロールシステムがあります。

①神経のコントロール
②内分泌ホルモンのコントロール
③免疫系のコントロール

この3つは、お互い連携を取り合って、人間の体を正常に保ち、生命を維持しています。

 

この協力し合って生命を維持するシステムのことをホメオスタシス(恒常性の維持)といいます。

 

疲労を放置して、まず最初に現れる現象としては、自律神経の乱れが生じます。

この自律神経の乱れは、息切れや動悸、十分に眠れないという現象として現れます。

イライラすることや落ち着きがないこともこれに当たります。

これは、上の3つの中の①神経系のコントロールが不具合を起こしている状態です。

仮に、この自律神経のバランスが崩れたとしても、他の2つがカバーして時間を稼いでいる間は、心と体をゆっくり休めることで自律神経は正常な状態に回復していきます。

しかし、ここでしっかりと休まずに放置してしまうと、②の内分泌系と③の免疫系のバランスが崩れてしまいます。

この状態まで来ると、もう医療機関で何らかの病名がついている可能性があります。

当然、そこから回復するには、それ相応の時間がかかります。

 

 

疲労を知らせる、体からのサインとは?

疲労を知らせる体からのサイン、

これ、いろいろあると思うのですが、

まずは「だるい」「おっくうだ」「疲れたぁ」というような”疲労感”です。

 

普通に生活してても、この疲労感ってしょっちゅう感じますよね。

「そんなの感じるたびに休んでたら、生活できないじゃないかぁ!」

とツッコミを入れたくなるかもしれません。

でも、これって多かれ少なかれ、

「あなたは疲労しています。これ以上続けると危ないですよ、休んだほうがいいですよ」

という体からの警告なのです。

他にもこのサインは、「痛み」や「発熱」などの形で現れてきます。

私は今40歳半ばに差し掛かっており、体力の向上とダイエットも兼ねてウォーキングを日課にしているのですが、

毎日続けると決心しているのではなく、疲れていたら中止することを徹底しています。

「毎日続ける」を自分に厳しく義務付けるとやってはいけないタイミングでウォーキングをしてしまうからです。

と言うのも、

私は30代の時にマラソンを趣味にしていたのですが、「毎日続ける」ことを厳しく自分に義務づけていました。

なので少々膝が痛かったり、微熱や少し咳が出ている時でさえも、自分を追い込んで走っていました。

今考えると、ほんとに恥ずかしいのですが、そんなストイックな自分がカッコイイとさえ思っていたのです。

その後、大きく体調を崩し回復には年単位かかったのですが、

自分だけでなく周りの多くの人に迷惑をかけました。

犬の散歩をしたことがある人の話では、犬は散歩の途中で疲れると、その場で座り込んでしまい、

飼い主がリードを引っ張っても絶対に動かないことがあるそうです。

これは「休んだほうが良い」ということを本能的に察知しているからです。

野生動物は天敵に襲われたときに体が疲れていたら逃げ切れずに捕食されます。

だから野生動物時代からの本能として、休むことは命を守ることにつながるほど大切であるとわかっていたのでしょう。

 

人間は、さらに大脳が発達した分、理性や損得で物事を考えがちです。

それが、命を守るための本能に勝ってしまうと、

疲れているのに「昇進したい」とか「周囲に悪く思われたくない」という思いから、会社を休めず、心や体を病んでしまう。

ひどいと最悪な結末を迎えてしまうことが後を立ちません。

だから「疲れを感じたら休む」という当たり前の対策は、もっともっと重要視されるべきです。

 

 

この疲労コラムは続編を書こうと思います。