頭蓋仙骨療法で睡眠の質を高める
私が主に施術の軸にしている頭蓋仙骨療法の本場である米国では、日々、頭蓋仙骨療法に関する研究報告が挙げられます。
その中でも頭蓋仙骨療法と睡眠に関する研究結果など定期的に報告されており、この施術が睡眠の質の向上に役立っていることが今回も報告されていました。
【頭蓋仙骨療法が睡眠に与える影響】
※画像をクリックすると英語のサイトに飛びます
過去の自分も含め、世の中には多くの人が睡眠の悩みを抱えています。
米国でも不眠症の人は驚異的に増えており、5人に1人が不眠症という社会的問題になっています。
頭蓋仙骨療法は、軽いタッチで頭と骨盤、足先などに触れることによって、全身の膨張と収縮のメカニズム(第一次呼吸)を整えていきます。
そのことによって自律神経を調整していき自然な眠りを目指します。
ひだまりケアでも多くの方から睡眠の悩みが解消した報告をいただきますが、
欧米では以前から多くの人が、その恩恵を受けており、
何より副作用なく本来備わっている機能によって睡眠にたどり着ける事は、
体験してみないとわからないことです。
私自身初めて関西のセミナーで頭蓋骨の施術を受けたときに、5分程度首元に触れられただけで、意識が飛んでしまい気がついたら頭がすっきりしていたのを覚えています。
実は私がオステオパシーを習い始めた時、私自身が重めの不眠症に悩まされていました。
それまで、睡眠薬以外で自力で眠る方法といえば、
寝る前に30分から1時間程度瞑想することでしたが、
施術で睡眠にたどり着ける感覚は、その時はかなり衝撃的なものでした。
頭蓋仙骨療法と睡眠の質の関連
ここで頭蓋仙骨療法と、睡眠の質の関連について、
①なぜ眠れなくなる?
②眠れなくなると脳にゴミが溜まっていく?
③脳脊髄液が滞ると脳はどうなる?
④頭蓋仙骨療法が睡眠に与える影響
という4つのパートに分けて説明していきます。
①なぜ眠れなくなる?
なぜ眠れなくなったり眠りの質が悪くなるのか?
と言えば、
それは主に自律神経が正常に働かなくなるからです。
自律神経が正常に働かなくなる状態とは、概ね交感神経の働きが過剰になる状態です。
ざっくり言えば、
体に過度のストレスがかかると、体は興奮しすぎてリラックスすることを忘れてしまう。
そして眠れないこと自体が新たなストレスになり、さらなる睡眠の質の低下に繋がります。
②睡眠不足になると脳にゴミが溜まっていく?
脳と脊髄は”脳脊髄液”という液体で満たされています。
この脳と脳脊髄液の関係は、スーパーに売っているお豆腐とそのパックの中に入っている水の関係だと思ってください。
お豆腐と一緒に水がパックの中に入っている理由は、お豆腐を外部の衝撃から守ることと、お豆腐を新鮮に保つためです。
これと一緒で、脳脊髄液は、脳を外部の衝撃から守り、酸素や栄養を与えます。
また脳脊髄液は睡眠中に脳の老廃物を取り除く役割があります。
脳の老廃物とは、脳の中に蓄積する異常なタンパク質のことであり、わかりやすく言えば脳にとって有害なゴミのようなものです。
このタンパク質の蓄積はアルツハイマー病やパーキンソン病といった脳の病気につながることがわかっています。
深い眠りにあるときにこれらの老廃物はしっかりと排出されますが、
睡眠不足の脳ではそれらが蓄積し、アルツハイマーなどの脳の病気のリスクが高まります。
つまり、良質な睡眠が得られないと、脳に有害なゴミが溜まっていき脳の機能を低下させてしまいます。
自力で眠れないという自覚があること、めまいや耳鳴りがあること、原因不明の頭痛があること、これらは自律神経が乱れている何らかのサインかもしれません。
③脳脊髄液が滞ると脳はどうなる?
また、自律神経が乱れていて、脳脊髄液の流れが滞ると頭が膨張して大きく広がり、
脳圧が高まります。
つまりこれは脳が四方から圧迫される状態です。
この状態では頭痛や吐き気・めまいや耳鳴りなどの不調が現れる可能性が高まります。
そして脳には自律神経をコントロールする司令塔の役割があり、
脳脊髄液によって脳が圧迫を受けると、その司令塔が機能しなくなり、
さらなる自律神経の乱れにつながっていきます。
④頭蓋仙骨療法が睡眠に与える影響
頭蓋仙骨療法を実施することで脳脊髄液の循環を活性化させて、自然な睡眠が得られたり、睡眠の質が高まったという報告がいくつもあります。
それは、施術により硬膜の動きが活性化されて、頭蓋仙骨リズムが整っていくからです。
このリズムは第一次呼吸とも言われており、脳脊髄液を全身に巡らせる出力になります。
頭蓋仙骨療法を行って脳脊髄液の流れを改善することにより、頭部への脳脊髄液の滞りを解消させれば、脳への圧力が下がり自然な睡眠の獲得が期待できます。
また、睡眠の質が高まり脳の老廃物の排出が活発化されることにより、さらなる健康増進を目指すことができます。