心に不調をきたすストレス4つのストレスと対策、第4弾(最終回)。

これまでの記事→①精神的ストレス ②構造的ストレス ③化学的ストレスに引き続き、今回は④温度・湿度のストレスについて解説していきます。

 

④温度・湿度のストレス

暑かったり寒かったりすること自体が体にとって負担をかけ、それ自体ストレスになります。

温度湿度のストレスで最も問題になるのは“冷え”です。

体の冷えは血流を悪くして、内臓や脳に酸素や栄養が行き届かなくなり、消化不良思考力の低下など、臓器の働きを低下させる恐れがあります。

 

また心身の不調から、療養生活が長くなると、どうしても運動不足になりがちです。

そうなると筋肉量が減って、さらに冷え体質を悪化させる悪循環に陥ってしまいます。

 

ストレスが多い生活を送っている人は、憂さ晴らしに、どうしても刺激の強い快楽を求めてしまいがちです。

人肌のお白湯より、冷たいコーヒーやビールをグイって飲むと気持ちいいですよね。

またほどよく暖かいお風呂より、熱めのお風呂に入って汗をかくことも快感です。

夏に冷房をきかせた部屋で、薄着で寝そべるのも最高の贅沢に感じるものです。

 

ただこれらの快楽は、すべて冷えにつながり、胃腸や脳の機能を低下させて、イライラや抑うつ気分を助長させる恐れがあります。

有名な話ですが、体温が1℃下がると免疫力が30%も落ちると言われ、

逆に体温が1℃上がると免疫力が5〜6倍にもなると言われるほど、温度というのは体調を大きく左右してしまうものです。

 

【温度・湿度のストレスへの対策】

対策① 陽性食品(体を温める食品)を中心に食べる

生姜やニンニク、にんじん、ごぼうなどの根菜類を中心とした「陽性食品」体を温めて体質改善の助けになります。

薬膳の知識でもない限り「どの食材が陽性食品なのか?」と迷ってしまいます。

そんな時は、

・寒い地域で収穫されるもの

・地面の下にあるもの

が陽性食品であると、

ザックリとでも頭に入れておくと良いかもしれません。

例えば、

ニンニクは青森などの寒い地方の地面の下で育つので体を温める「陽性食品」です。

バナナは南の国の木になるので、体を冷やす「陰性食品」です。

 

【体を温める食品】
根菜類:ごぼう、大根、人参、芋類、生姜、ニンニク、

発酵食品:味噌、醤油、お酢、納豆、チーズ(ナチュラルチーズ)、漬物

自然穀物:玄米、黒糖、天然の蜂蜜、天然塩

 

【体を冷やす食品】
精製穀物:白米、小麦粉、白砂糖、精製塩、マーガリン、人工甘味料、化学調味料

葉野菜・果物:レタス、小松菜、白菜、ホウレンソウ、バナナ、パイナップル、オレンジ

嗜好品:酒、コーヒー、お菓子、アイスクリーム、清涼飲料水、牛乳、動物性の脂肪

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また、飲み物では、

緑茶は体を冷やす傾向にあり、カフェイン多く含まれるので不調の際はあまり飲まないように気をつけましょう。

代わりに焙煎されたほうじ茶か紅茶、烏龍茶であれば「陽性食品」にあたるので体を温める作用があります。

ただ「陽性食品」ばかりに偏るのも問題です。

体を冷やす「陰性食品」の中にも、果物や野菜といった体に良いものもたくさんあります。

冷えが強い時、症状が強く出ているときは陽性食品を多めに摂るようにして、普段はバランスを考えながら食事を考えるのが良いでしょう。

 

 

対策② 下半身を温める(頭寒足熱)

東洋医学には「頭寒足熱」という言葉があり、特に下半身を温める生活が全身のエネルギーのめぐり、血液の巡りを良くして体調を整えていくと言われています。

この法則さえ守っておけば、免疫力が高まって健康になっていくという魔法のような言葉です。

お風呂は38℃~40℃のお湯にゆっくり20分程度つかることが、下半身が温まり体を芯から温める効果があります。

逆に43℃など熱いお湯に入ってしまうとお風呂から出た後の30分~1時間で急激に体温が下がってしまい、お風呂入る前より体が冷えた状態になってしまいます。

その状態で寝ようとすると、睡眠の質が下がったり、そもそもスムーズに寝付けなかったりします。

特に冷えが強い人は、夏でも靴下の重ね履きやズボン下を履くことをお勧めします。

靴下を重ね履きする際は、できれば綿や絹などの天然素材でできた5本指ソックスを履いて、その上から通常の靴下を履くのが効果的です。

ただ寝ている間も靴下を履く事は、睡眠の質を下げる恐れがります。

どうしても冷えが強くて、靴下を履かないと眠れない時以外は布団に入る直前に脱いで眠ることをお勧めします。