秋に眠れなくて困っていませんか?
日照時間が減ると不眠になります
秋から冬になるにつれて、日照時間は確実に短くなっていきます。
そのときに体に起こる不調が不眠です。
夏の熱帯夜で、寝苦しい状態で眠れないのは、厳密には不眠症とは言いません。
ただ熱苦しくないのに安眠できない、そんな秋の夜長に不眠を訴えるのは生活習慣や自律神経の乱れからくる不眠症と言えるでしょう。
秋から冬にかけて不眠の訴えが増えていくのは、日照時間が短くなり光の刺激が減ることで、脳内の伝達物質であるセロトニンの量が減少するからです。
セロトニンが減少すると、感情が安定せずにイライラしたり怒りっぽくなったり、また落ち込みやすくもなります。
セロトニンが不足すると「うつ病」や「パニック障害」など様々なメンタル不全を発症すると言われています。
そのセロトニンが減ると、なぜ不眠症になるのか?
それは日中にセロトニンがしっかりと分泌されると、そのセロトニンは夕方から夜にかけてメラトニンという睡眠ホルモンに変換されるからです。
メラトニンは人を眠りにつかせるホルモンであり、体内時計を調整する役割を担います。
つまりセロトニンが足りないと、睡眠ホルモンメラトニンが分泌されなくなり、夜布団に入ってもなかなか寝付くことができません。
セロトニンのために朝日を浴びる時間は?
”セロトニン”の分泌には太陽の光を浴びることが必要
です。
なぜならセロトニンの分泌に必要とされる明るさは1,500〜2,500ルクスと言われています。
晴れた日の太陽光は50,000~100,000ルクス、
天気が良くない日でも10,000ルクス程度の明るさがあります。
一方お部屋の中の明るさはというと1000ルクス以下が一般的です。
部屋の照明などの明るさではセロトニンの分泌は難しいのです。
また光を浴びる時間としては、起床直後から30分以内がセロトニン分泌に重要とされています。
毎朝、太陽の光を浴びながら15分程度の散歩ができると理想的です。
食事で秋の不眠を解決
食事もセロトニン分泌に大きく影響を与えます。
セロトニン分泌に必要な栄養素は必須アミノ酸の1種であるトリプトファンです。
このトリプトファンは必須アミノ酸に指定されているとおり人間の体内では生成されません。
だから食事で摂ることが必須です。
トリプトファンが多く含まれる食品は、マグロなどの赤身の魚、納豆や豆腐などの大豆製品、またナッツやバナナがあります。
そしてセロトニン生成の補助的な役割をするのがビタミンB6、マグネシウム、ナイアシン、
また秋に特に不足しがちなのはビタミンDです。
ビタミンDは太陽の光を浴びることで、皮膚を通じて生成されますが、
日照時間が短くなる秋から冬にかけてはどうしても不足しがちなビタミンです。
またビタミンDの不足は、寒冷じんましんなどの1型アレルギーの悪化にもつながります。
ビタミンDが豊富に含まれている食品は、秋鮭やマグロなどの脂ののった魚、またキノコ類にも豊富に含まれています。
鮭やキノコが美味しくなる季節といえば秋です。
季節の旬のものを適度に食べて、朝日を浴びながらウォーキングするというのが人間らしくて身近な解決策かもしれません。