ぐっすり眠れば全部解決!不眠解消コラム③
④「深睡眠」をとる方法とは?
世間一般のアドバイスはこんな感じ
では良い睡眠である深睡眠をとるためにどうすれば良いのか?
ここでは整体院らしく具体的な方法に触れていこうと思います。
巷で言われているアドバイスはこんな感じです↓
・良質な睡眠をとるためには、まず朝早く起きて朝日を浴びましょう。
・朝ごはんを食べて規則正しい生活をしましょう。
・コーヒーの飲み過ぎには注意しましょう。
・寝る前にスマートフォンをいじるのはやめましょう。
・眠くなるまで布団に入るのはやめましょう。
以上…。
↑というのはどこにでも書いているのでここでは書きません。
「それができないから困ってるんです」
と思っている人が多いと思います。
私も施術の最後にそのようなアドバイスをすると、
ちょっと残念そうな顔をされたり、
明らかにお叱りを受けてしまうこともあります。
プロの治療家に不眠の相談をして、そんな答えを期待している人は誰もいないと思います。
ここでは一般的なアドバイスではなく良い睡眠、つまり「深睡眠」をとるために必要なカラダのアドバイスをしようと思います。
首と肩と足首で深部体温をコントロール
食べ物や、生活習慣のアドバイスではなく、
体のどこの部位をどのタイミングで温めたりほぐしたら良いのか?
かつ、毎日続けられて簡単な方法を紹介します。
結論から言います。
この順番で体をほぐしてください。
【深睡眠のための手順】
①お風呂(シャワー)で首の後を温めながらほぐす
②お風呂から出たら腕を10回大きく回す
③眠る少し前に足首を動かす
※例外として忙しくてお風呂に入れない場合は、寝る前に洗面器で足湯をしましょう
とにかく首と肩と足首です。
この部位とタイミングさえ正しくやれば、早ければ1週間で効果が出てきます(※当院の施術を受けた人の実績)。
もちろん効果には個人差はありますが、続ける人ほど効果を感じやすくなります。
深部体温の下降が良い睡眠のカギ
深部体温とは体の内側の体温のことです。
つまり内臓やインナーマッスルの温度のことです。
それらの温度は36.5度から37.5度で上下しています。
この深部体温が高い状態から下がっていくときに「眠気」が現れます。
そしてその温度の下降が急激であればあるほど、強い眠気を感じ、深い睡眠に入って行きます。
【図:深部体温と眠気の関係】
健康な人は何もしなくても、日中は深部体温が高くなり、夜間は深部体温が下がっていきます。
しかし精神疲労や、不規則な生活で自律神経が乱れていると、夜になってもなかなか深部体温が下がらない状態になります。
そこで上に示したような、
①お風呂で首を温める
②肩を動かして解す
③寝る直前に足首を動かす
この3つが良い睡眠を取り戻すことに非常に役に立ちます。
深部体温をコンロトールして深睡眠をとる手順
①お風呂で首を温める
①まず首を温めるのは、自律神経の機能の活性化につながります。手でもみほぐしながら行うとより効果的です。
首には太い血管が集まっていたり、星状神経節という自律神経の調整に関わる大事な組織があります。
これらが正常に働いていると内臓の機能も活性化されて健康を維持します。
また首こりやストレートネックの人は副交感神経がうまく働かずリラックスができません。
リラックスできない状態が続くと交感神経が過剰に働くことにより精神不安に陥りやすい状態です。
夜になっても副交感神経がうまく働かないと深部体温の低下は起こりにくくなります。
つまり、首こりの人は不眠になるのです。
首周りや頭の付け根は副交感神経に関連する神経細胞がたくさん集まっています。
首を温めて副交感神経を活性化することで深部体温の上昇につながります。
②肩を動かして解す
②肩を大きく動かす体操は、深部体温の上昇につながります。
肩甲骨や腕の周りには「褐色脂肪細胞」が多く存在し、運動やストレッチで刺激を加えると深部体温を上げる働きをします。
図のような姿勢で肩を15回ずつでも回せば十分でしょう。きついときは5回から開始するなど調整してください。
深部体温を上げると、冷え性に強くなったり、便秘が解消されたり、免疫力が高まります。
そして何より精神的ストレスの耐性が強化されます。
この①と②の対策で充分に深部体温を高めておくことで、眠る時間に深部体温を下げていく準備になります。
上でも書きましたが、深部体温の下降が急激であるほど、強い眠気につながり深睡眠(良質な睡眠)に入っていきやすくなります。
③寝る直前に足首を動かす
③寝る直前に足首の体操を行うことは、深部体温の低下と、深いリラックスにつながります。
ベッドに横になりながら、足首をゆっくり動かし同時に深呼吸を行うとより効果的です。
足首の血行を良くすることで、深部体温の下降がスムーズになります。
以上これらが、良質な睡眠に入っていくための3つの対策です。
~まとめ~
①首を温める、②肩の体操をする、③足首の体操をする(ベッドや布団で)。
とにかく眠る準備として、しっかり深部体温を高めてから、寝る直前に深部体温を下げていくことです。
それさえやれば、あなたの睡眠の質は徐々に改善していきます。
番外編:足湯
3つとも忙しくて難しい時は、寝る前に足湯をしてみてください。
同じ効果とまではいきませんが、深部体温が低下して眠気を感じやすくなります。
オステオパシー、頭蓋仙骨療法では全身の状態を評価し、必要な施術を実施します。
特に不眠やの方に対して、首周りと後頭部の施術を重点的に実施するのはこのためです。