自分で行う頭蓋仙骨療法 ②究極の癒しスティルポイント

前回の「リスニング」に引き続き「スティルポイント」について説明していきます。動画もあります!

スティルポイントとは?

施術前に深いリラックスへ

頭蓋仙骨療法の現場では、施術前に足や骨盤、頭に触れて実際のリズムを確認していきます。

 

その後、そのリズムを意図的に静止させます。この時に施術を受ける側は深いリラックス状態に入ります。

 

この頭蓋仙骨リズムが静止して深いリラックスの状態にあることを「スティルポイント」といいます。

 

スティルとは「静かな」「静止した」「静寂さ」などの意味です。

 

オステオパシーでは、このスティルポイントを究極のリラックス状態と考えています。

(実際にはロングタイドなどさらに深いリラックス状態がありますが、割愛します)

 

このスティルポイントに入ることにより、心と体が深い治癒状態に導かれます。

 

しばらくして、再び頭蓋仙骨リズムが動き出すと、より大きくエネルギーに満ちたリズムになっています。

 

 

>>頭蓋仙骨療法の詳しい説明はこちら

 

スティルポイントに入る効果は?

スティルポイントに入ることの効果として、主に副交感神経系の活性化があります。

 

そのことにより、自律神経系がリラックスし、心のバランスが改善されます。

 

また、筋肉や骨格などの結合組織がリラックスされ、脊柱や頭蓋骨に働きかけ、頭蓋仙骨リズムが整っていきます。

 

また、内なるバランスも整っていくため、肉体レベルを超えた感情や精神、スピリチュアルレベルで不調が解放されていきます。

 

自律神経が整ったり、内なるバランスが整っていくことにより、

 

どんな恩恵が得られるかというと、睡眠の入りやすさの改善や、集中力や注意力、記憶力の向上、

 

元気を取り戻す力の改善など広範囲にわたる恩恵がもたらされます。

 

 

セルフで頭蓋仙骨療法を実施する場合でも、骨盤や頭蓋骨の調整を行う前にスティルポイントに持っていった方が、

 

より施術効果が高まります。

 

 

スティルポイントに持っていく施術は、足首、骨盤、頭蓋骨(後頭骨)に触れていくパターンが多いです。

 

ここでは、骨盤と頭蓋骨で説明していこうと思います。

スティルポイント誘導への実践

【骨盤から誘導】

 

リスニングの時に実施した時と同じように、骨盤の前の部分に軽く触れていきます。

 

なるべく、広い接地面で優しく触れていきます。

 

骨盤の皮膚と、手が一体化するのを感じてもらい、頭蓋仙骨リズムを感じます。

 

リスニングでは、広がる動きと縮んでいく動きをただ感じるのみでしたが、ここでは、その動きを止めることが目的です。

 

なのでまず広がる動きと縮んでいく動きに、手がついていくように意識します。

 

何度か実施して、ついていく動きに慣れてきたら、今度は広がる動きに対してついていきながら少しだけ抵抗していきます。

 

広がる動きについていきながら、ほんの少しだけ抵抗する程度です。

 

抵抗することによって、スティルポイントに誘導していきます。

 

縮む動きに対しては、そのままついていくだけです。

 

しばらくしたら、広がっていく動きが徐々に小さくなり、

 

やがて動きが止まったように感じられるポイントがあります。

 

その状態がスティルポイントです。

 

その状態でしばらくリラックスして、その後ゆっくり手を放します。

 

呼吸が軽くなったり、体のリズムが大きくゆっくりになっているのを確認できます。

 

そうでなくても、施術後に体がどうなったか観察してみましょう。

 

 

かなり難しいかもしれませんが、粘り強く感覚を研ぎ澄まして試してみましょう。

 

集中するあまり、手に力が入ってしまうことがあるので、時々手の力を抜いて深呼吸を入れます。

 

すると、手の感覚がさらに研ぎ澄まされていくので、微細な動きが感じられやすくなります。

 

実際の施術の現場でも3分から5分かかることもあります。

 

 

 

【頭蓋から誘導】

スティルポイントへの誘導はこちらの方が簡単です。

道具を使います。

 

ジャグリングボールを2つ用意し、それをソックスの中に入れます。

 

(※ジャグリングボールは家にない人がほとんどだと思いますので、代替品として靴下や軍手を適度な大きさ(こぶし程度)に丸めたりして利用してもOKです)

 

仰向けになって、後頭骨の下にジャグリングボール入りのソックスを置きます。

 

 

ジャグリングボールの位置は、後頭骨の真ん中を下から指でたどっていくと外後頭隆起という盛り上がった山が感じられます。

 

その山の両脇2センチ程度のところ(下の図で赤で囲った位置)です。赤く塗りつぶしたところは外後頭隆起。

 

この状態でリラックスさせ、10分から15分後ジャグリングボールの入ったソックスを外してみます。

 

その後、頭が軽く感じたり呼吸が深くなったり、体のリズムが大きくゆっくりになっているのを確認できます。

 

そうでなくても、施術後に体がどうなったか観察してみましょう。

 

 

 

スティルポイントで人生の分岐点に

スティルポイントに入っていく事は、

 

ただ自律神経がリラックスして体調が良くなるばかりではなく、

 

上でも書きましたが、内なるバランスを整えていく効果があります。

 

肉体を超えた感情や精神レベルで解放が促され、

 

そのことが個人の価値観を変えたり人生で新しい生き方、

 

新しい何かにチャレンジしたりするきっかけになることもあります。

 

※セルフエクササイズは続編を書いていきます。