疲労対策コラム③ただ眠るだけでは回復しない

疲労対策コラム前回記事

>>疲労対策コラム①「疲れたから休みます」が言える世の中

>>疲労対策コラム② 疲労は誤魔化せる

 

睡眠は最強?

「睡眠は最大の休養手段である」

と誰もが信じていると思いますが、

実はこれは間違っています!

いえ、半分正しくて半分間違ってます。

もし本当に睡眠が最大の休養手段であれば、しっかり眠れば誰でもそれなりに疲れが解消するはずです。

しかし、最近こんな言葉をよく聞きませんか?

「眠っても眠っても疲れが取れないんです」

そうです、十分な睡眠時間を確保しても、

疲れが取れない人が一定数います。

それどころか、休日に眠って休養をとっているはずなのに、

その時は一時的に疲れが取れても、だんだん疲れやすい体になっていく。

私も30歳過ぎたあたりから、このように感じるようになったのですが、年齢のせいだと諦めていました。

でも、周りを見渡してみると、自分より年上の人が精力的に動いている。

そんな光景も見かけます。

多分その人は、睡眠時間を充分取ることで、ちゃんと疲労回復ができているのでしょう。

では、なぜ、眠って疲労がしっかり回復する人と、回復が不十分な人がいるのでしょうか?

それは、前回コラムでもお話しした自律神経の問題です。

 

自律神経が乱れた状態だと眠っても休んでも疲れが取れない

自律神経が乱れた状態では、眠っても疲れは取れません。

そもそも自律神経が乱れていると寝付きも悪くなるので眠れない状態の人も多いと思いますが、

全く眠れないわけではありませんよね。

夜中の1時になっても3時になっても寝付けなかったけど、

その後気がついたら早朝5時だった。

眠ったけど、全く疲れがとれていない。

この後、会社や学校に行くと思うと、

「マジかぁ…」

と絶望的な気分になる。

そんな経験はありませんか?

もしくは長年の不眠症で、何とか強い薬を使うことによって眠れている人は、

寝起きに怠さが残っていると言うこともあるのではないでしょうか?

睡眠薬を否定するつもりは全くありません。

ただ、どうせ睡眠を取るのであれば、疲れが残る睡眠より、しっかりと疲れから回復する睡眠が良いはずです。

 

眠っても疲労が回復しないという人は、ほとんどの人が自覚があるなしにかかわらず常に不安や緊張を抱えている状態です。

つまり、自律神経が乱れていて、体が興奮している状態です。

だから、自律神経を整えて、リラックスするべきときに、リラックスできる自律神経を手に入れると睡眠の質は高まります。

 

最大の休養である自律神経を整える行為とは?

これまでの記事で、自律神経を整える方法はいくつか説明してきました。

体を温めたり腸内環境を整える食事を取ったり、呼吸を深めたりすることです。

今回はなるべくこれら以外のことを書きます。

と言いたいところですが、やっぱり大事な事は何度でも言います。

本屋さんに並んでいる最新の自己啓発本が、10年前に流行った本と似たようなことを書いていることがあるように、

本当に大切な事は10年経っても多くの人にとって有益な情報です。

だから大事な事は何度でも言う事はそれほど悪いことではないと思ってます。

自律神経を整えて、本当の疲労回復をするにはこの3つが大切です。

 

①動く

疲労の対義語は何かわかりますか?

疲労の対義語は「休養」ではなく、

辞書によると、実は「活力」です。

 

疲れた状態の時に、実は横になったりリラックスしたり、眠ったりして休養するだけであれば、疲れは取れません。

せいぜい50%程度の回復と言われています。

実際に疲れたときに、結果的に筋肉に溜まる。乳酸は、ウォーキングなどの軽い有酸素運動をすることで除去できます。

体を動かすこと、少しだけ高い負荷を加えて運動する事は、ただ休むより効率的に疲労回復につながります。

 

逆に、疲れたからといって、眠っているだけでは、一時的に疲れが取れたような感覚にはなりますが、

筋肉や関節を動かしていない分、体は硬くなり、次に体を動かすときに余分に体力を消耗してしまいます。

 

「え?疲れた状態でさらに運動しろと言うのか?」

と言う声が聞こえてきそうですが、

この先も余計に疲れやすい体になっていくの防ぐためにも休みつつも軽い運動の負荷をかけることが大切です。

 

ウェイトトレーニングを経験している人なら、誰でも知っていると思いますが、筋肉には超回復理論というものがあります。

筋肉に負荷をかけてしっかり休養すると、概ね2日後には筋肉に負荷をかける前より、筋肉は大きくなり、筋力アップをしているとというものです。
これにより疲れにくくなります。

 

また、運動することにより、睡眠中の成長ホルモンの分泌が高まり、疲労回復効果が高まることも事実です。

 

疲れているからといって、休みの日にずっと寝ている生活はその後も疲れが深刻になっていく生活パターンです。

 

散歩や自然巡り、好きなスポーツなどを行って積極的休養が良い睡眠と活力の源になります。

 

②呼吸を深める

やはり自律神経を整える習慣は、疲労回復を語る上で絶対に欠かせません。

 

どれだけ休んでも自律神経が整っていない状態では血の巡りも悪く、呼吸も浅く、体の筋肉や内臓に充分に栄養や酸素が送られることはありません。

自律神経を整える習慣は、幸せホルモンであるセロトニンを増やす習慣とほとんど内容が被っています。

手っ取り早いのが呼吸をゆっくり深くしてリラックスすること。

個人的にオススメなのが、イライラしたとき、寝付きが悪い夜に3分くらい深呼吸をすることです。

目を閉じて呼吸をするだけでも、脳の疲労は除去でき、実際に睡眠で得られる休養効果の7割程度補えると言われています。

 

このやり方は、いつでもどこでも、誰でも気軽に実施可能です。

 

他にも食事や冷え対策など自律神経改善記事はこちら↓

>>自律神経を整える3つの生活習慣

 

 

③眠る

自律神経がある程度整っている状態で、眠ることに関しては最高の休養手段といえます。

睡眠をとらないと、人間の体はどんどん壊れていきます。

ほとんどの人にとって徹夜の作業は辛いですよね?

徹夜が二日間続くと、普通の人ができるような頭脳労働ができなくなると言われています。

さらに三日間寝ずにいると、幻覚を見たり聞いたりしたり、まともな会話ができなくなる状態になります。

意思決定力や、判断力の低下にもつながります。

当然、そんな状態では、心はうつ状態になっている可能性も高いです。

頭脳労働や精神の安定に睡眠は欠かせませんが、その他にも肥満の予防、生活習慣の予防、感染の予防、全身の細胞の修復など睡眠にはたくさんの役割があります。

睡眠の質を高める方法としては、簡単に言えば、寝る前に深呼吸などをして体をリラックス状態にすることで、睡眠の質は高まりますが、

さらに、詳しく語ると、ここでは書き切れなくなります。→ぜひ睡眠コラムを読んでください。