「梵我一如」を知る
「梵我一如」という言葉、聞いたことありますか?
コムズカシイ四字熟語が出てきましたが、大切なことなのでこれをテーマにします。
健康意識の高い人やヨガ好きの人は、この言葉を聞いたことがあるかもしれません。
梵我一如とは
梵我一如(ぼんがいちにょ)は、宇宙の全てを司る根本原理であるブラフマン(=梵)と、個人の本質であるアートマン(=我)は、同一であるということを意味します。
この考えは、古代インドのバラモン教(ヒンドゥー教の母体)のウパニシャッド哲学において重要な考え方です。
この考えを完全に理解することで、古代インドにおける究極の悟りに到達できると言われています。
…と言われてもよくわからないですよね。
大丈夫です。
自分でも書いててさっきから何を言ってるかよくわからないです。
もう、ざっくり言えば、
宇宙を知れば個人が分かり、また個人を知ることによって、宇宙の原理原則がわかるっていうこと。
宇宙と個人に明確な境界線はない!
宇宙と僕らは一緒ですよっ!
ってことです(細かいところ間違ってたら専門家ではないのでご容赦ください)。
人間は、宇宙エネルギーが具現化された存在
人間一人が”生きている”という状態を実現するためには、宇宙の始まりがあり、地球の始まりがあり、
生物では原初的な細胞が誕生し、嫌気呼吸から始まり、
その後進化して好気呼吸の生物が誕生し、その変化を繰り返し、哺乳類が誕生し霊長類が誕生し、その進化の先に人間がいるわけです。
もとを辿れば嫌気呼吸をしていた原初的な細胞の時代の記憶も、今の人間の体には備わっていると考えられます。
つまり、
ブラフマン(梵)が宇宙全体を支配する原理や真理であるならば、
アートマン(我)は、個人の本質であり、もっと言えば、ブラフマン(宇宙の原理原則)が具現化した人間の存在ということです。
だから梵我一如とは、人間=宇宙ということであり、
このブログを読んでいる。あなた自身も宇宙である、ということが成り立ちます。
進化の過程の話を抜きにしても、人間と宇宙の境界線はありません。
仏教の世界だと「縁起」、そして心理学の世界だと「共同体感覚」という言葉で”宇宙と人間が一体である”と表すことがあります。
例えば、宇宙の一部として地球があります。地球の一部として水が存在します。
水を観察すると、水は最初に雲として存在します。
水は雲から雨に変わります。
そして水は雨から山に変わります。土に染み込んで山の一部に変わるからです。
そして水は山から川に変わります。
そして水は川から水道管を通って、あなたの家につながってきます。
そしてあなたが蛇口をひねって出た水でお米を炊いてご飯が出来上がります。
あなたがそのご飯を食べれば、最終的に水はあなたに変わります。
水は地球の一部であり、宇宙の一部であるので、紛れもなくあなた=宇宙だから人間=宇宙です。
人間と宇宙は今も進化し続けていて、常に生命を生命たらしめる、宇宙的なエネルギーの流れが我々の体にも存在します。
このエネルギー的な存在を東洋医学では「気」、ヨガでは「プラーナ」、オステオパシーの世界では「breath of life」や「命の息吹」と表します。
私の施術で大切にしていること
私は施術の中で、お客様の体を触るときに必ず体から発せられる呼吸の動きを観察します。
これは肺呼吸ではなく、頭蓋骨や仙骨の膨張と収縮を始めとした第一次呼吸メカニズムです。
頭蓋仙骨リズムとも言います。
特に深い施術状態に入ると、このリズムがゆっくりになり、かなりの長い波長に変化します。
これは個人が普段持っているリズムよりも、もっと長いリズムとして表出され、宇宙的なエネルギーである「breath of life」の表出になります。
これはミッドタイドやロングタイドという言葉で表されますが、かなり深い治療の状態に入っていることを意味します。
「breath of life」は本来、その人に常に働きかけているエネルギーですが、外傷または自律神経が乱れるような何らかの不調が体のどこかにあると、その部分の「breath of life」が弱くなります。
「breath of life」が弱くなると、その部分から動きが感じられなかったり、熱量が感じられなかったりします。
本来、常に宿っている体のエネルギーが、その部分だけ宿っていないような感覚に陥ります。
必要な施術及び頭蓋仙骨療法を実施することにより、
深い施術状態に入ると、体の波動が大きくなり、その状態でしっかりとしばらく維持すると自然とその人自身の体の波動、つまり頭蓋仙骨リズムに戻って行きます。
私はかつての師匠から、
本当の良い治療とは、その人自身の本来のリズムに戻していくことである。
と教わりました。
そのことによって、その方が、その後にエネルギーに満ちた本質的な生き方ができるからです。
施術以外での「梵我一如」を実践するには?
ここで終わると、「施術を受けると良いことありますよー」という単なる宣伝になってしまうので「梵我一如」を日常生活で実践する方法を紹介します。
梵我一如の実践とは、宇宙エネルギーを最大限体に取り込んで、エネルギッシュに生きていく手段のことです。
勝手にここではそう定義します。
瞑想
瞑想は心を沈め、内なる本質に気づくための強力な手段です。
瞑想にはいろんなやり方がありますが、それぞれ自分に合ったやり方があると思います。
今はどこかの宗教や団体に属さなくても、手軽に実践できますので、本やYouTubeなどで見つけてみてください。
ヨガ
ヨガは、本来、単なる運動ではなく、心と体を結びつける実践法のことです。
特にラージャヨガやバクティヨガと言われるものは、梵我一如の理解を深めるのに役立つと言われています。
・自己探究
日記を書いて自己洞察したり、哲学的な書籍を読むことなど、ちょっとした自己啓発は視野を広げたり、自己探求を深めることにつながります。
自己啓発と聞くとそれだけでアレルギー反応を起こす人がいると思いますが、本来自己啓発や自己探究は高額なセミナーに参加しなくてもできるはずです。
ちなみに、哲学書を選ぶ際には何を読んでいいのかよくわからない人もいると思います。
とりあえず視野を広げて自分の考えを深めていきたい人は西洋哲学がオススメです。
反対に、生き方の答えを導き出すような哲学を求める人は東洋哲学がオススメです。
決して即効性はありませんが、徐々に内側からエネルギーが湧いてくる感覚が得られるかもしれません。
奉仕活動
他者に対する無償の奉仕は、自己と他者の一体感を感じるための手助けとなります。
ボランティア活動や日常生活の中での小さな親切がこれに当たります。
・自然に触れること
自然の中で過ごす時間を増やすことで、宇宙と一体的な感覚が得られます。
また、物質世界で消耗した心を癒したり、反芻思考を予防したり、改善したりする効果もあります。
散歩やハイキング、森林浴や滝めぐり、観葉植物を育てたり、ガーデニングをすることなどがこれに当たります。
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以上になります。
どれほど体調が悪くても、人の体には人知を超えた理屈では説明できないような自然治癒力が備わっています。
まさに梵我一如を知ることでそのことをさらに実感し、エネルギーに満ちた人生を送るきっかけになるかもしれません。