泣くことが心と体に与える驚きの効果:自律神経を整える涙の力

泣くことは体に悪い?

辛いことがあったとき、とても悲しい出来事に遭遇したとき、思わず泣いてしまうことありませんか?

私は人前ではないのですか、40歳超えたあたりからたまにあります。

というか最近増えました。

そんな時、ついつい

「情けないなぁ。自分‥」

「私って弱いのかな?」

と考えてしまうことがあります。

でも、よく思い出してみると、大物芸能人とか人生で成功収めている人って人前で泣くことって案外多くないですか?

(まぁ演出かもしれませんが、それは置いといて…)

泣く事は、ネガティブな側面だけではありません。

実は泣くことって体に良いんです。

泣くことが、自律神経を整えて心も体も元気にすると聞いたら、あなたはどう思いますか?

この記事では、泣くことが自律神経に与えるポジティブな影響について詳しく書いていきます。

泣く人は決して心が弱いわけではありません。むしろ強い方です。

この記事を読み終える頃には、そのことをきっと納得しているはずです。

 

泣くことと自律神経の深い関わり

泣くことが自律神経に良い影響を与えるメカニズムには、いくつかの科学的な根拠があります。

①感情的な涙とストレスホルモンの低下

人間が流す涙には3つの種類があります。

基礎分泌の涙(目を保護するための涙)

反射的な涙(刺激から目を守る涙)

感情的な涙(心を守る涙)

です。

この感情的な涙には、ストレスホルモンであるコルチゾールが含まれていることが研究で明らかになっています。

 

この涙を流すことで、ストレスホルモンを体外に排出し、心を落ち着ける効果が期待できます。

 

実際に、ウィリアム・フレイ博士(生化学者)の研究によると、感情的な涙を流すことで、ストレスによる負担が軽減されるとのことです。

 

泣いた後に気分がスッキリするのは、この仕組みによるものです。

 

②副交感神経の働きを促進

自律神経には、体を活動的にする交感神経と、リラックスさせる副交感神経があります。

 

泣くことは、この副交感神経の働きを促進する作用があります。

 

泣いた後に深い息をつく瞬間がありますが、これは副交感神経が優位になり、体全体がリラックス状態に移行した証拠です。

 

特に、感情を抑え込むよりも適度に涙を流すことで、自律神経のバランスが整いやすくなります。

 

抑圧された感情が身体的不調を引き起こす可能性があるため、泣くことは心身の健康にとって非常に有益です。

 

③心の健康を守る「情動浄化作用」

 

泣くことで感情が解放される現象を、心理学では「情動浄化作用」と呼びます。

 

悲しいことだけでなく、感動したときや嬉しいときに流す涙も、心の浄化プロセスの一部です。

 

これにより、心が軽くなり、不安や悲しみから解放されるのです。

 

泣くことは、感情のデトックスのようなもので、心の健康を保つための自然な方法です。

 

むしろ涙を我慢し続けると、心が疲れてしまうこともあります。

 

④免疫力の向上

驚くことに、泣くことは免疫力の向上にもつながると考えられています。

泣くことでストレスが軽減されると、体内の免疫系が正常に働きやすくなります。

 

ストレスホルモンであるコルチゾールが過剰になると、免疫系が抑制されるため、泣くことでストレスを緩和することは健康全般に良い影響を与えると言えるでしょう。

 

⑤幸せホルモンの分泌

泣くことはセロトニンの分泌に関与するとされています。

特に感情的な涙を流すことで、脳内のセロトニンが活性化される可能性があると考えられています。

 

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、感情の安定やリラックス効果に寄与する神経伝達物質です。

 

感極まって泣くと、セロトニンが分泌され、感情のバランスを整える効果が期待できます。

 

実はここが一番伝えたいところなので詳しく説明していきます!

 

感動の涙は共感脳がカギ

 

感動の涙を流すには「共感脳」が関連してます。

 

「共感脳」とは、他人の感情を理解し共有する脳の働きを指します。

 

この能力には、前頭前野が重要な役割を果たしており、特に社会的なつながりや共感を必要とする場面で活性化されます。

 

感動の涙が流れる瞬間には、他人の経験や物語に触れて強く共感した結果、脳が情動を解放する指令を出します。

 

このプロセスは、前頭前野が共感を深く処理することで起きます。

 

前頭前野の役割とセロトニン分泌

 

前頭前野は情動の調整や、感情と理性のバランスを保つ中心的な領域です。

 

感動の涙が流れるとき、前頭前野はその状況を深く認識し、脳内で「癒し」のプロセスを促進します。

 

この癒しの過程でセロトニン(「幸福ホルモン」とも呼ばれる物質)の分泌が増加します。

 

またその過程で副交感神経系が活性化し、深いリラックス状態に入ります。

【具体的には】
・共感による情動の開放で前頭前野が刺激される。
・この刺激が心身の緊張を解き、リラックス状態へ導く。
・セロトニンが分泌され、さらに感情の安定を促進。

 

感動の涙は単なる情動の結果ではなく、脳の働きやホルモンの変化を通じて心身の回復にも繋がっています。

 

泣くことの生活に取り入れることのすすめ

〜涙を流す機会を大切に〜

日常生活で涙を流す機会を作ることで、心身の健康をより良い方向に導くことができます。

例えば、感動的な映画や音楽に触れることで、意識的に涙を流すこともおすすめです。

 

悲しいことに限らず、ポジティブな涙も自律神経に良い影響を与えるのです。

 

結論

泣くことは決して「弱さ」の象徴ではありません。

 

むしろ、心と体を強くし、健康を保つための自然で効果的な行為です。

 

自律神経のバランスを整え、感情を浄化し、心身をリフレッシュさせる「泣くこと」を、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

泣くことを前向きに捉えることで、より豊かで健康的な人生を楽しむことができるでしょう。

 

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