更年期イライラの正体 ホルモンと神経の仕組みを知る
40代以降になると理由もなくイライラしたり、気分が不安定になったりすることはありませんか?
冷静に考えれば怒るほどでもないことなのにスルー出来なかったり、
スルーしたけどモヤモヤが収まらずに、後でぶり返して文句言いたくなったり、
声が大きくなったり、表情が硬くなったりして周囲が驚いたりするなど。
そして怒ってしまった後に自己嫌悪に陥ったり、その自己嫌悪がまたストレスになったり。
それは「性格の変化」ではなく、ホルモンと神経の乱れによる生理的な反応かもしれません。
ちなみにこれって女性だけの問題ではないんですよね。
ただ発症率はどの年代も女性の方が多いので、
本コラムでは、女性の更年期に起こるイライラのメカニズムと、それに対する自然療法「頭蓋仙骨療法(CST)」の効果について解説します。
更年期のイライラはなぜ起こる?
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更年期に入ると、女性ホルモン「エストロゲン」が急激に減少します。
ここでエストロゲンはどんな働きをするのか?
が気になります。
エストロゲンの役割①心の安定
エストロゲンはセロトニンの働きを活性化させる作用があります。
セロトニンは、心の安定、穏やかさ、幸福感を感じる心には欠かせない脳内ホルモンです。
だから、エストロゲンが減少すると、セロトニンの働きが低下し、不安や緊張感が強まります。
最近ストレス耐性が無くなった、また抑うつ状態を感じている方は、エストロゲンの減少によるものかもしれません。
エストロゲンの役割②やる気、集中力の向上
エストロゲンは、ドーパミンやノルアドレナリンの働きを調整する役割があります。
ドパミンのアドレナリンは、活力ややる気の源になったり、集中力を向上させる働きがあります。
なので、エストロゲンが減少すると、ドーパミン、ノルアドレナリンの働きが低下し、何もする気がなくなったり、
また、逆に、ノルアドレナリンが過剰に分泌されてイライラが止まらなかったりすることがあります。
エストロゲンの働き③思考力、記憶力の向上
エストロゲンは、脳内伝達物質の働きを整えることで、思考の明晰さ、記憶力を向上させる働きがあります。
「頭の整理ができない」「物忘れが多い」
と感じている方は、エストロゲンが減少しているのかもしれません。
イライラはあなたのせいではない
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このように、エストロゲンが減少すると神経伝達物質のバランスが崩れることで感情のコントロールが難しくなり、
ちょっとしたことでイライラするようになります。
さらに、家庭・仕事・人間関係などの心理的ストレスが重なることで、イライラは慢性化しやすくなります。
これは決して、性格が悪いとか、心が未熟だから、イライラするわけではありません。
年齢的にも、体の構造的にもそうなりやすい時期なのです。
だから絶対に自分を責めないでください。
これは男性でも女性でも言えることですが、
40歳を超えると、職場でも家庭でもそれなりの責任が重くのしかかってくるので、
それも相まって焦りや不安、イライラ、止められない、怒りを感じやすい時期でもあります。
更年期のイライラ対策3つ
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① 「これはホルモンのせいだ」と自覚する
これは男女どもに大切な対策です。何より自分自身が”「自分は性格が悪い」「自分は心が弱い」「自分は精神が未熟」だからイライラする”と思い込んでしまって自分を責めるパターンに陥ることは得策ではありません。
感情の浮き沈みは意思の弱さではなく、体の変化によるもの、ホルモンが大きく揺れる時期であることを理解することで、自己否定を防ぎ、心の負担を軽くできます。
② 睡眠の質を高める(呼吸法・ヒーリングミュージック)
深い呼吸やリラックスできる音楽を取り入れることで、自律神経を整え心と体を回復しやすくなります。質の良い睡眠はメンタル安定の土台です。
自律神経を整えることで性ホルモンのバランスは整いやすく、何より感情の穏やかさや不快幸福感を取り戻すこのにつながります。
エストロゲンやテストステロンなどの性ホルモンを「今からいっぱい分泌しよう!」と思っても無理ですよね。
だからと言って「今日の夜は極上の質の良い睡眠をとろう」と決心しても、これも不可能な場合が多いです。
でも、「しばらくゆっくり深く呼吸しよう」とか「落ち着く音楽を聴こう」、「静かな場所で目を閉じでリラックスしよう」とかは自分でやろうと思えばやれます。
即効性はないですが、ホルモンバランス整えることや心を穏やかにするには”即効性より確実性”が大切です。
③ 映画などで涙を流す(涙活)
感動する作品に触れて涙を流すことは、心のデトックスにつながります。
涙にはストレスホルモンを排出する作用もあり、感情のリセットに効果的です。
何より映画でも読書でもアニメでもなんでもいいのですが良い作品に触れることは、
じわじわと人生が変わっていくことがあります。
価値観の尺度が変わったり、自分の悩みの本質に気が付いたりできるかもしれません。
たとえ涙が出なかったしても、イライラの「正体」を知るだけでも、向き合い方が大きく変わります。
更年期のイライラに対する頭蓋仙骨療法の効果
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① 自律神経の安定化
施術により脳脊髄液の循環が改善され、視床下部の緊張が緩和。
交感神経と副交感神経のバランスが整い、過剰な緊張や怒りっぽさが軽減されます。
② 神経伝達物質の調整サポート
脳の血流が改善されることでセロトニンやドーパミンの働きが活性化。
気分の安定・前向きな思考が促されます。
③ 深いリラクゼーション
施術中に眠ってしまう方も多く、心身の緊張が自然にほどけることで、イライラの根本にあるストレスが解放されます。
イライラは“体の声”に耳を傾けるチャンス
更年期のイライラは、ホルモンと神経の乱れによる自然な反応です。
頭蓋仙骨療法は、薬に頼らず身体の内側から整えるアプローチとして、多くの方に選ばれています。
「最近、些細なことで怒ってしまう」「自分らしくない気がする」
そんなときは、体の声に耳を傾けてみませんか?
ひだまりケアでは、あなたの状態に合わせた丁寧な施術で、心と体の調和をサポートします。
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