睡眠の質を左右する後頭下筋群のリリース
後頭下筋群のリリースは頭蓋仙骨療法の隔膜リリースで行われる一つであり、
ひだまりケアのお客様でも頸椎や脳動脈の奇形があるお客様を除いて、ほとんどの人に実施しています。
後頭下筋群(後頭下三角)とは?
後頭下筋群は、首の後部に位置する小さな筋肉群であり、
大後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋などによって形成される筋肉のグループです。
この部分で形成される三角形を後頭下三角と呼ぶこともあります。
後頭下筋群のリリースは、頭蓋仙骨療法の横隔膜を含めた5つの隔膜リリースの一つとされています。
ここでは頭蓋底のリリースが後頭下筋群のリリースにあたります↓。
後頭下筋群は頭を支えたり首の動きを調整したりする重要な役割を果たします。
この筋肉群の緊張が高まると、後頭骨や蝶形骨の位置や動きに影響を及ぼし、
さらには睡眠の質にも深く関連してきます。
ここでは、後頭下筋群を緩めることのメリットについて詳しく説明します。
後頭骨と蝶形骨の関係性
後頭骨と蝶形骨は、頭蓋骨の一部として頭や首の動きに影響与える骨です。
この2つのリズミカルな動きにより、頭蓋仙骨リズムの律動を作っていきます。
実は後頭下筋群は頭蓋仙骨リズムにおいて、
脳脊髄液が滞りやすい部分のひとつとされています。
何かの原因で後頭下筋群が緊張すると、これらの骨の位置や動きに不均衡が生じ、
頭痛や首の痛みを引き起こすことがあります。
具体的には後頭骨の不正な位置は、
脳脊髄液の流れを妨げ、頭痛を誘発することが知られています。
蝶形骨は、視神経や脳の重要な構造を保護する骨であり、
その位置や動きが影響を受けると、視覚に関連する症状や頭痛が発生することがあります。
後頭下筋群を緩めることで、間接的に後頭骨と蝶形骨の正しい位置と動きを保つことができ、
これにより頭痛や首の痛みが軽減されるのです。
後頭下筋群の緊張と睡眠の質
実は、ひだまりケアの初回施術時のお客様では、
多くの方が後頭下筋群の硬さを示します。
それはおそらく、後頭下筋群の緊張は慢性的なストレスや不良姿勢、
長時間のデスクワークなどによって引き起こされる場合が多いからです。
この筋肉群が緊張すると、首や肩にかかる負担が増し、
結果として睡眠の質が低下することがあります。
具体的には、後頭下筋群の緊張が続くと、
寝るときにリラックスできず、深い眠りに入りにくくなることがあります。
さらに、首や肩の痛みが睡眠中に現れると、頻繁に目が覚める原因にもなります。
このような睡眠の質の低下は、日中の疲労感や集中力の欠如、
さらには免疫力の低下につながることがあります。
睡眠の質が低下すると、人生の質へのダメージが大きすぎますよね、、、。
オステオパシー、頭蓋仙骨療法の後頭下筋群に対する効果
当院の施術では、後頭下筋群の緊張を緩める効果があります。
特に、頭蓋仙骨療法(Craniosacral Therapy, CST)は、ただ後頭下筋群を部分的に緩めるのではなく、
あくまで頭蓋骨と仙骨のつながりを通じて後頭下筋群の緊張を和らげ、全身のリラックスを促進します。
この療法は、深いリラクゼーション効果をもたらし、睡眠の質を向上させることができます。
後頭下筋群を緩めるには? その①生活習慣
後頭下筋群の緊張を防ぐためには、
日常生活での姿勢や習慣を見直すことも重要です。
デスクワーク中の姿勢を改善し、定期的に休憩を取ることは、
筋肉の緊張を防ぐ効果があります。
そして日ごろから首と頭の位置を整えることが大切です。
スマホやパソコンの見過ぎなどでストレートネックになると、後頭下筋群は硬くなっていきます。
また、リラクゼーションやストレス管理のために、ヨガや瞑想を取り入れることも有効です。
さらに、快適な寝具を使用し、正しい睡眠姿勢を保つことも後頭下筋群の緊張を防ぐために重要です。
適切な枕やマットレスを選ぶことで、
首や肩にかかる負担を軽減し、質の良い睡眠を確保することができます。
後頭下筋群を緩めるには? その②セルフで緩める
首の後ろと頭のつなぎ目を緩めていきます。
まず片方の手のひらを横向きにして、一方の手は後頭部、
もう片方の手は首と頭の繋ぎ目の部分にしっかりと手を密着させて当ててください。
自分でやる場合は、最初はほとんど圧を加えることなく、
そこから感じられる皮膚の感覚や伝わる熱感、またそこから何か起こっていることに耳を傾け、
ゆっくりとした動きの広がりを誘っていくことに集中してみてください。
何も感じられない場合は、ただ心地よくリラックスしているだけでも大丈夫です。
深呼吸するのもおすすめです。
そのうち、柔らかくなって広がっていく感覚が得られたり、
そして最終的に手のひらと一体化して溶けていく感じが伝わってきます。
また、微かに脈打つ感じや頭蓋仙骨リズムがぼんやりとでも感じられると思います。
最初からそこまで感じる事はなかなか難しいことかもしれませんが、
手が馴染んでいく感覚や、心地よい感覚が得られたら、少なからずリリースできていると考えられます。
終了したら、不思議と頭の中が軽くなっていたり、呼吸がしやすくなっているような感覚が得られます。
※隔膜全体をセルフでリリースする動画も添付しておきます↓
まとめ
後頭下筋群は頭蓋仙骨療法において隔膜リリースの一部であり、
自律神経を整えて生活の質を上げるために大切な部分です。
後頭下筋群を緩めることは、後頭骨や蝶形骨の正しい位置と動きを保つために重要であり、
これにより頭痛や首の痛みが軽減されます。
また、後頭下筋群の緊張を緩和することで、
睡眠の質も向上し、日中の疲労感や集中力の欠如を防ぐことができます。
安城市、高浜市、知立市、刈谷市、その他西三河地域にお住まいの方で、
専門家による施術に興味がある方はお気軽にご相談ください。
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